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「プロテイン」の原料にはどんな種類がある? 種類ごとの特徴も解説

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プロテインについて知りたい方必見 ! 原料の種類から、プロテインの種類別の特徴なども網羅しました。プロテインの基礎知識から効果的な摂取の仕方、摂取の目的ごとに最適なプロテインの種類などもまとめて解説しています。

すっかり一般的になったプロテイン。サプリメントやドリンク、粉末タイプなどさまざまな商品が出ており、愛用している方も多いことでしょう。しかし「プロテインって一体何?」と改めて聞かれると言葉につまるのではないでしょうか。今回はプロテインの原料や種類、効能や必要摂取量などを網羅的にご紹介いたします。

「プロテイン」とは

本来、「プロテイン」とは「タンパク質」のこと

プロテインの本来の意味は、特定の商品や製品を指すものではありません。れっきとした栄養素の名前で、日本語に訳せば「タンパク 質」のことなのです。栄養素としてのプロテインは、市販のサプリメントなどのほかに、肉や魚、大豆などさまざまな食品から摂取できます。

さまざまなプロテイン製品

プロテインをタンパク質と考えれば、日常的な食事から摂取するのは難しくないと思われますが、より効率よく、効果的に、かんたんに摂取できるようにという目的で開発された製品がサプリメント、パウダー、ドリンクなどとして販売されています。単純にタンパク 質のみをとれるものもあれば、ビタミンやミネラルなども配合した総合的なサポート食品になっているものもあります。

こうした商品のことを単に「プロテイン」と呼ぶことも多くなってきています。

プロテインの摂取で期待できる効果

ランニングをする男女

身体に大切な「エネルギー産生栄養素」のひとつ

プロテインは身体に必須の成分であるエネルギー産生栄養素のひとつです。エネルギー、つまりカロリーの源になる栄養素はほかに、脂質と炭水化物があります。これらのエネルギー産生栄養素は「三大栄養素」とも言われます。こちらの方が耳なじみがあるという方もいるかもしれません。

筋肉、皮膚、髪の毛など身体 の器官を構成する

プロテインとはギリシア語で「第一」という意味の言葉から生まれたものです。その名の通り、とても大事な栄養であると言えますが、それは体内で筋肉や臓器を構成する成分であることからも明らかでしょう。
また骨格筋は身体のなかでもっとも基礎代謝量の多い筋肉であるため、骨格筋の増加とともに基礎代謝量を増やせます。筋肉の増加には筋トレとプロテイン摂取が効果的です。

このほか、プロテインはケガの回復などにも使用される栄養素のため、ケガをしたアスリートは食事のときだけでなくリハビリ前後や就寝前、起床後といったタイミングでのプロテイン摂取も行っているほどです。

ホルモン、抗体などの身体のさまざまな機能調節に使われる

プロテインはホルモンや酵素、抗体といった身体を調節する機能にも使われます。
したがってプロテインが不足していると、成長障害を起こしたり、体力や免疫力の低下につながったりする恐れもあります。
プロテインの語源である「第一」が示すとおりに、肉体にとって不可欠な栄養素と言えるでしょう。

プロテインに含まれるさまざまな種類の「アミノ酸」がそれぞれ異なる働きを持つ

一口にプロテイン(タンパク質)といっても、実はたくさんの種類があります。体内には数万種類ものプロテインがあり、それらはさまざま なアミノ酸が組み合わさってできています。
アミノ酸は、体内で合成できるものもあれば、体外から摂取しなければならないものもあります。体内で合成できないものは必須アミノ酸と呼ばれています。

また、必須アミノ酸のなかでもバリン、ロイシン、イソロイシンは筋肉にとって重要なアミノ酸として注目されており、BCAA(Branched Chain Amino Acid)と呼ばれています。プロテイン製品のパッケージで見かけた方もいるのではないでしょうか。

プロテイン(タンパク質)の一日の摂取量目安

プロテインを飲む女性

成人

厚生労働省によると、成人が一日に摂取すべきプロテイン維持量の目安は、平均して体重1キロあたり0.65gです。

高齢者

成人同様に厚生労働省によると、高齢者の一日に摂取すべきプロテイン維持量の目安は、平均して体重1キロあたり0.85gです。成人よりも多くなる理由は、活動量の低下に伴って骨格筋におけるプロテインの代謝が低下してしまい、必要量が大きくなるからです。また、エネルギー摂取量が少ない場合にも必要量は大きくなります。
上記の数字はあくまで健康な高齢者の目安であり、施設に入居していたり在宅ケアを受けていたりする  高齢者は別途プロテインの摂取が必要になるでしょう。

小児

最後に小児の場合です。一日に摂取すべきプロテイン維持量の目安は、平均して体重1キロあたり0.67gです。幼児(9~62カ 月)、児童(8~9 歳)および 青少年(12~14 歳)といった発育過程において、維持必要量が異なるという根拠については現状見当たらないことから、これらをまとめて小児として算出されています。

原料の異なるさまざまな種類のプロテイン

さまざまなプロテイン

ホエイプロテイン

ホエイプロテインの原料は牛乳です。栄養が豊富で吸収が速いことが特徴です。運動直後はタンパク質が不足している状態になっているので、ホエイプロテインによるタンパク質補給が最適と言えます。
スポーツをする方や身体を鍛えたいと考えている方などはホエイプロテイン関連の製品が適しています。 

ソイプロテイン

ソイプロテインは大豆を原料としており、植物性のプロテインです。摂取から吸収までに5~6時間を要するのが特徴です。その特徴から、運動前や運動中に摂取して脂肪を燃焼させつつ筋力アップを目指すのに最適です。また腹持ちがいいのでダイエットに利用するケースも 珍しくありません。
ホエイプロテインの利用ユーザーよりも健康維持志向の方におすすめと 言え ます。

カゼインプロテイン

ホエイプロテインと同様、牛乳を原料としています。ホエイプロテインは水溶性で吸収の速さが特徴でしたが、カゼインプロテインは不溶性であり、固まりやすい ため、ゆっくりと吸収されるのが特徴です。この特徴を生かして、就寝中の身体の形成に役立てるのに最適です。就寝中は成長ホルモンが分泌される時間でもあり、疲労の回復を効果的に行うためにカゼインプロテインを摂取する方もいるようです。
また、あえてホエイプロテインと同時に摂取して吸収に時間差を作り、効果を持続させるというとり方  もあります。そうしたブレンド商品もあるので、目的に合わせて選ぶのが重要です。

プロテインの違いを知って目的で選ぼう

昨今の筋トレブームもあって、さまざまなプロテイン商品が発売されています。
確かにプロテインは身体にとって不可欠な栄養素であり、理想的な肉体を手に入れるためであったり、健康を維持するためであったり、エネルギッシュに活動するためなど、あらゆる人から求められるものと言えるでしょう。
しかし、それら多様な目的を効率的に達成しようとすると、どんなプロテインをいつ摂取すればいいのかといった知識を持っている方が有利です。例えば含有量ばかり重視して、身体を鍛えたいのにカゼインプロテインを買ってしまっては効果が出にくいでしょう。ぜひ、今回の記事をプロテイン飲料・食品の開発の参考にしてください。

▼プロテイン飲料の開発・製造にお悩みの方必見!

<出典>
・厚生労働省 e-ヘルスネット「エネルギー産生栄養素」
・農林水産省「たんぱく質(しつ)はどのように体にいいのですか。」
・厚生労働省「1─2 たんぱく質(PDF資料)」

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