Q.前日焼きの食パンの販売をしていますか。販売する場合について教えてください。
◆ご相談内容
自分(質問者)の店では、前日焼きの食パンを販売しています。
前日に焼いたパンを販売することはありますか?
販売する場合、何か加工しますか?そのまま出すことはありますか?
◆シェフのご回答
私の店では前日焼きして販売するパンはありません。
リテールベーカリーですので、その日に焼いたパンはその日に売ることを基本としています。
店のシズル感、香りも全然違います。
工程上、間に合わないのであれば、製法を考えてやれば改善できると思います。
例外として、リベイクするパン(クロワッサンダマンドやタルティーヌ等)は前日に加工し、冷凍しています。
夕方に焼き上がるライ麦パンなど、次の日に販売する商品もあります。品質に自信を持って出していますので値引きなどもしません。
営業時間の最後までお客様にパンを選ぶ楽しみを感じていただけるよう、閉店時間までたくさんのパンを焼き続けています。そのため閉店後にはかなりのパンが残ってしまいます。残ったほぼ全てのパンは『Mottainai ZOPF』という仕組みで通信販売しています。。
前日の食パンを販売しています。表示はしてませんが、お客様に聞かれたら、「朝一番用に昨日の夕方焼きました」と答えています。
次の日のサンドイッチにも使うので、そんなに残ることはないです。7時開店で、1回目の食パンが8時30分には焼けるので、それを目安に下げています。
以前は残った食パンでクロックムッシュなどを作っていましたが、今はしていません。
店頭に並べることは基本的にありませんが、お客様にとって、前日焼きの方がよいと思うものだけは販売しています。
例えば、食パンは、レストランやカフェから注文を受けた分は、あらかじめ店頭には並べずに確保し、翌日にスライスしてお渡ししています。当日焼いた食パンは、きれいにスライスするのが難しいですし、午前中の早い時間に欲しいと言われることも多いので。
同様にハード系のうちカンパーニュだけは、昼過ぎに焼き、一晩落ち着かせ、翌朝きれいにカットして販売しています。以前は毎朝焼いて9時ごろから店頭に並べていました。焼きたては喜んでもらえますが、どうしてもきれいにカットができない。よりお客様に喜んでもらえるのはどちらかを考え、今の方法に至りました。その結果、夜勤もなくなり、生産も効率よく回るようになりました。
前日焼成のパンに対して、抵抗感のあるお客様は少なからずいらっしゃるのではと思います。当日に売り切ること、買った翌日、翌々日までパンがおいしくなる方法を考えています。もしパンが売れ残ってしまったら、有限会社ビッグイシュー日本が運営する『夜のパン屋さん』で販売してもらっています。
当店では普段から食パンと一部のハード系のパンは前日焼成の商品を朝から並べております。
お客様にはきちんと前日のものということをお伝えしていますので特に問題はありません。
労働時間削減も兼ねて、前日焼成のパンでサンドイッチを作ったり、クリーム類をサンドしたり、様々な加工を施して、味見・検証をしっかり行ったうえで販売しております。
また、パンの寿命は本来お客様にお持ち帰りいただいてから食べきるまでですので、作ったパンが何日もつか普段から試食を欠かさず行い検証しております。