基礎知識エポフロック

まずはここから!排水処理の“基本”を理解しよう

前回の記事(参照:あなたの会社、いまの排水処理で満足していますか? )では、企業における排水処理の重要性を紹介しました。今回は一歩進んで具体的にどのような方法があるのか、排水処理の基本を解説します。排水処理担当者の方はもちろん、それ以外の方も貴重な水資源、地球環境を守るために理解を深めていただけると幸いです。

「無機物」と「有機物」の違い

まず、排水に含まれているものは「無機物」と「有機物」に大きく分けられます。無機物にはリン、鉛、ヒ素、水銀などのミネラルや重金属が、有機物には生ゴミ、食用油、溶剤、汚泥などが含まれます。前回の記事でも紹介したように、さまざまな法令で細かな基準(物質の種類や基準値)が設けられており、無機物、有機物ともそれらに合わせて適切な排水処理が必要です。

「分離」か「分解」か、汚濁物質に合った方法を選ぶ

排水処理の方法は「分離」か「分解」のいずれか。分離とは汚濁物質が混ざった水を化学的・物理的に分けること。分解とは汚濁物質を無害な安定した物質に変化させること。具体的には以下のような方法が用いられます。排水に含まれる汚濁物質の種類や特徴に合わせて適切な方法を選ぶ必要があります。

排水処理方式と除去方法ならびに代表的技術

排水処理方式、除去方法、代表的技術の一覧表

出典:環境省「産業廃水処理技術移転マニュアル」

有機物の処理では、微生物の分解作業を活用して処理する生物的処理が主に用いられます。

重金属など無機物の除去なら「エポフロック」

ミヨシ油脂の重金属捕集剤「エポフロック」は分離に対応し、重金属などの無機物を除去できる製品。上記表では化学処理・複分解反応の「凝集」に当たります。排水の濁りや色の原因となっている不純物を除去する際、粒子が細かくなっているとなかなか沈降しません。しかし、個々の微細粒子を互いに結合させ大きくすれば沈降しやすくなります。この操作を凝集といい、排水の主要な処理法として広く使われています。

また、水に溶け込んでいる成分は、何らかの方法で析出させ、粒子化する必要があり、通常、何らかの処理剤が使用されます。

エポフロックは、排水に溶け込んでいる金属イオンを「フロック」という微細な粒子として析出(沈殿を発生)させ、そのフロックを数段階のステップを踏んで沈殿させることで沈殿物(スラッジ)と水に分離させることができます。

重金属廃水処理フロー

エポフロックの大きな魅力は、安定性と効率性の良さ。金属と反応し生成した沈殿は水に不溶性で大きく、凝集性が良く、沈降が早いという特徴があります。また、添加量が少なくて済み、汚泥の発生量も少ないため、運搬や処分にかかるコストを大幅に削減できます。

安全性の高さもエポフロックの魅力。生成した沈殿物は、酸、アルカリに対し安定性が高いほか、人や生物に対し毒性・蓄積性が低くなっています。処理中・処理後に有害物質(チウラムなど)も発生させません(詳しい内容は「エポフロック詳細ページ」をご覧ください)。

これら処理剤に求められる性能を満たしたエポフロックは、既存の処理設備で使用可能など、導入も手軽。排水処理について少しでも不安や課題を感じられている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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