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Q&A

トランス脂肪酸が心配とお客様に言われます

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パンをお買い求めのお客様から、「マーガリン・ショートニングを使用していますか?使用していないパンはありますか?」とお問い合わせがありました。話を伺ってみると、「トランス脂肪酸」について心配されているようでした。
どう答えたらいいのでしょうか。

ミヨシ油脂では、10年以上前から、マーガリン、ショートニングに含まれるトランス脂肪酸の低減に取り組んでいます。トランス脂肪酸につきましては、情報も少なく心配されているお客様もいらっしゃると思います。お客様の中には、「そもそもトランス脂肪酸って何?」と、素朴な疑問を持っている方もいらっしゃるようです。トランス脂肪酸を知っていただくためには、まずトランス脂肪酸に対して正しい知識を持っていただくことが大切です。

トランス脂肪酸についてわかりやすく説明した小冊子『マーガリンあんしんBOOK』の内容をダウンロードすることができます。

トランス脂肪酸の体への影響

欧米での研究では、トランス酸を過剰に摂取すると善玉コレステロールが減って悪玉コレステロールが増えることが分かっています。これにより、心臓病のリスクが高くなる可能性が指摘されています。
ただし、これはあくまでも、日本人よりトランス脂肪酸をたくさん食べている欧米の方々での研究結果となります。また、善玉コレステロールが減って悪玉コレステロールが増える現象は、単に油の摂りすぎでも起こるものです。

平均的日本人の摂取量

グラフは、トランス脂肪酸の摂取量を1日の総摂取カロリーに対する比率で示したものです。WHO(世界保健機関)とFAO(国連食糧農業機関)が心血管系の疾病予防のため、1日あたりのトランス脂肪酸摂取量を1%未満とするよう勧告を出しており、その量が点線になります。これを見ますと、健康への影響が懸念された欧米の摂取量は、米国で2.2%、EUで1%から2%と高い数値となります。

これに比べ、日本人では0.3%と低く、WHOの勧告量1%未満と比較してもかなり低い数字となります。

トランス脂肪酸は大きく低減

平成26年から27年に行われた農林水産省による調査結果として、100gあたりのトランス脂肪酸量を記載しています。
マーガリンとショートニングはそれぞれ100g中0.99g、1.0gとなっており、この数字は約10年前に実施された同省の委託調査結果のそれぞれ8.7g、12gと比較すると大きく低減しています。
ちなみにWHOの勧告量である1%に達するのに、どれくらい食べる必要があるかを計算してみると、1日で食パンで107枚、ロールパンで56個!
これだけの量を食べるとようやくこの数字に達することが分かりました。

マーガリンやパン類のトランス脂肪酸含量は低減傾向にあり、最新の調査結果では非常に低い値となっています。

安心してマーガリンを使ってください

現状では日本人のトランス脂肪酸摂取量はかなり少ないため、特段の基準はありません。
トランス脂肪酸に対する指針として、内閣府の食品安全委員会が公表した、『食品に含まれるトランス脂肪酸の健康への影響評価』がありますが、日本人の大多数がエネルギー比1%未満であり、健康への影響を評価できるレベルを下回っていることから、通常の食生活では健康への影響は小さいと考えられています。
これを受けたかたちで、厚生労働省の『日本人の食事摂取基準』ではトランス脂肪酸について、摂取量が低く健康への影響が評価できないことから数値設定されませんでした。

昨今、マーガリンを使うことに抵抗感がある方もいらっしゃるかもしれませんが、このような状況をご理解いただきまして、安心してマーガリンをお使い頂けるとたいへんありがたいです。

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