環境配慮型土壌改質技術

ミヨシ油脂が開発した生分解性資材を用いた環境配慮型土壌改質技術が従来技術とどの様に違うのかメカニズムと事例を元にご紹介いたします。
環境配慮型土壌改質技術を用いる事で環境と生物に配慮した新しい緑化工法を提案いたします。

・生分解性
・生育促進
・持続的な固化性能
・耐候性
・施工試験
・施工事例

生分解性

環境と生物に配慮した生分解性

種子吹付工法で用いられる接合剤(以下:他社品)に含まれる合成樹脂は散布後も分解せず、河川や海にマイクロプラスチックとして流出する懸念があります。本開発品は生分解性資材で構成されているため、施工後一定期間後には微生物の働きにより水と二酸化炭素に分解されます。植物の被覆後は吹付資材が残存しないため、自然環境に配慮が必要な工事などでも使用できます。
この土壌改質技術を用いた開発品は生分解性資材で構成しているため、散布後には分解されて無くなります。

※分解の期間は土壌環境によって前後します。

・安全性
周辺環境への安全性を確認するため、魚類急性毒性試験を行いました(ヒメダカ止水式96時間:10,000ppm)。
他社品は生存率10%と低いのに対して、開発品は100%と高い生存率を示しました。また、労働安全衛生法に該当する成分は含まないため、人にも環境にも安全な処方設計となっております。

生育促進

植物の生育促進

植物の生育には土壌環境の団粒化は非常に重要と言えます。 開発品により人工的に形成された団粒化層は、植物の発芽・生育にとって必要な土壌の保水性・保温性・通気性・保肥性を向上させます。
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団粒化によって土壌中に空気や水が流れ込みやすくなり、さらに生分解性資材の持つ高い保水性が土壌の乾燥を防ぐことができるため早期緑化を実現することができます。

持続的な固化性能

接着×団粒化=持続的な固化性能

土壌改質技術は接着に秘密があります。開発品に含まれる成分の1つが土壌有機物の官能基と化学的に結びつき、粘着によって土粒子同士が接着します(①)。さらに開発品は乾燥時に生分解性資材が造膜することで土粒子同士を強固に固定化します(②)。

施工時に形成された人工団粒化層は、被覆植物や微生物の働きにより、時間と共に天然の団粒化層に置き換わり、理想的な自然環境を復元します。

こうした特長の相乗効果により開発品は従来の緑化資材よりも強固に接着性を示し、さらに団粒化も持続されます。

開発品に加えてファイバー(木質繊維)と種子を混ぜて散布すると急斜面であっても造膜する際に土壌に固定化されるため、種子が発芽前に土壌表面から剥がれ落ちにくくなります。

耐候性

固化性能がもたらす優れた耐候性

・風洞試験
この固化性能によって風速20.0m/sであっても散布土壌は飛散率5%と未散布土壌の飛散率100%よりも遥かに少ない飛散率を示します。
また、1 年経過後に行った際の風洞試験では散布土壌の飛散率は7%と施工直後の5%と大きく変わらないため、経時の固化性能を確認することが出来ました。

・耐水性
未塗布は水を散布すると崩れてしまいますが、開発品は水を散布しても崩れることはほとんどありませんでした。

施工試験

・造膜変化
実際に土壌改質剤のみを散布し乾燥させると土壌表面は造膜後、固化し若干白くなりますが、 自然な仕上がりを示します。

・接着性の違い(他社品との比較)
開発品に加えてパルプと種子混ぜて散布したものの掲示変化(4カ月)を確認すると既存品は土壌表面から種子が剥がれ落ちてしまいますが、開発品は土壌と本製品が強固に結合するため、種子が剥がれ落ちていないことが分かります。

施工事例

他社品(青枠)と開発品(赤枠)を急斜面に対して施工を行いました。2カ月後の施工部分を確認すると他社品(青枠)は土壌表面見えるのに対して開発品(赤枠)は緑化しているのが分かります。

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